日常生活の注意点

関節リウマチと体操・運動

監修:国立大学法人大阪大学大学院医学系研究科運動器バイオマテリアル学
准教授
 冨田 哲也 先生

一般的に関節リウマチの方が運動を行うと、関節の動きがよくなる、筋力が強くなる、痛みが軽減するといわれています1)。また、活動的な日常生活を送るためにも意識的に体操や運動をすることは重要です。

適度な運動は関節にいい?

関節痛が発生すると、筋肉が硬くなり関節の動きが制限されてしまいます。また、関節の痛みをやわらげようとして関節を曲げた姿勢をとることが多くなり、次第にまっすぐ関節を伸ばすことが難しくなるといわれています。痛みの軽減や、変形予防、リハビリのために、日々の生活の中で適度な運動を続けていきましょう。

体操や運動をするときに注意したいこと

関節や身体を動かすことは、関節が動かしにくくなることを予防する、動かしやすくするために重要ですが、体調のすぐれない日にも無理やり運動をすることはよくありません。その日の体調や関節の状態に合わせて、内容や時間を調節しましょう。体調のすぐれない日には、無理をせずゆっくり休むことも大切です。

【関節を動かすときの注意点】

  • ・体調のすぐれないときには行わない
  • ・痛いときには無理に動かさない
  • ・ゆっくり、無理のない範囲で動かす
  • ・水分補給を行う
  • ・痛みが強くなったなど異変を感じたらすぐに医師に連絡する

体操のやり方

1日1回は全ての関節を動かすことが、関節リウマチの発症予防や進行を防ぐために望ましいとされています。ただし痛みがあるのに無理をして動かすと、関節に負担がかかり症状が悪くなってしまうこともありますので、「無理なく動かせる範囲」で行いましょう。

体操を行う際の注意点

1. 関節が動く範囲でしっかり動かす

関節の状態は人それぞれなので、ここまで動かす、という決まりはありませんが、今動かせる範囲をしっかり動かしましょう。

2. 痛みがあらわれない範囲で動かす

痛みや腫れがあるときに、無理をして動かすと、炎症が悪化するもとになり関節によくありません。痛みがおさまってから動かしましょう。

3. 翌日に痛みや疲れが残らない程度に行う

頑張りすぎて疲れや痛みがでてしまうと、かえって関節に負担をかけてしまいます。疲れをためない程度に、毎日続けることを目標にしましょう。

指、足、膝のリウマチ体操のやり方

関節の動かし方について、いくつかご紹介します。

【手の指の体操】

手を握ったり開いたりします。
次に、指を揃えたり離したりします(どちらも、できる範囲でかまいません)。

【足の指の体操】

足に変形がみられない場合には、足の指を1つずつつかみ、ゆっくりと伸ばしたり曲げたりします。次に、指をゆっくりと広げます。変形がみられる場合には、本来動くはずの方向へとゆっくり動かします。

【膝の体操】

椅子に座って、ゆっくり膝を交互に伸ばします。膝を伸ばしたときに上半身が倒れないよう、椅子の座面などを手でつかんで行います。

簡単な体操を、作業療法士、理学療法士が教えてくれる病院等もありますので、相談してみてください。

スポーツを楽しもう

痛みがないときには、医師との相談の上、スポーツを楽しむことができます。リウマチ患者さんの中には、「好きなことや楽しいことをしているときには痛みを感じない」という声も聞かれます2)。それでも、やはり無理はせず、次に挙げる注意点を守って楽しんでください。

スポーツをする際の注意点

  • ・痛みがあるときに無理に行わない
  • ・休息や水分を十分とりながら行う
  • ・スポーツの後にも十分な休息をとる
  • ・スポーツをして痛みがでた場合や腫れや熱が引かない場合は医師に連絡をする

特に、水中ウォーキングは浮力が働くため、関節にかかる負担が小さくなり、おすすめの運動です。また、特別な運動でなくても、歩いたり家事をしたりすることも立派な全身運動になります。
できる範囲で身体を動かし、楽しむことが大切です。

  • 1)八木 範彦:“第3章 6 歩くための適切な運動の方法” 最新知識と事例がいっぱいリウマチケア入門 神崎 初美ほか編 1 メディカ出版:, 2017
  • 2)小林 廣美:“第5章 地域における患者同士の支援体制の必要性” あなたと共に歩むリウマチ看護 中央法規:89, 2013

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