診察を受ける

血液検査

監修:慶應義塾大学医学部
リウマチ・膠原病内科
講師 金子 祐子先生

関節リウマチの疑いがある場合、問診の後、まずこのような項目の血液検査をして関節リウマチかどうかを確かめます。

  項目 リウマチによる変化
免疫に関連するもの リウマトイド因子(RF) 陽性になる
抗シトルリン化ペプチド抗体(抗CCP抗体) (上昇)
MMP-3(マトリックスメタロプロテアーゼ‐3) (上昇)
免疫グロブリン (上昇)
炎症に関連するもの CRP(C反応性タンパク) (上昇)
ESR(赤血球沈降速度[血沈、赤沈]) (促進)
貧血に関連するもの 赤血球 (低下)
Ht(ヘマトクリット) (低下)
Hb(ヘモグロビン[血色素量]) (低下)
血小板 (低下)
リウマチ以外の病気と区別するもの 抗核抗体(ANA) 陰性になる

関節リウマチ患者さんの約80%がリウマトイド因子陽性となります。
ただし残りの20%の患者さんは陰性なので、抗シトルリン化ペプチド抗体やMMP-3、免疫グロブリンの数値が高いかどうかも診断に使います。

CRPが高ければ、炎症が強いと判断されます。
ESRも同様で、数値の大きさが炎症の強さの目安となります。

関節リウマチの患者さんは、貧血を合併しやすくなります(二次性貧血)。
貧血になると、一般的に赤血球数、ヘマトクリット(Ht)値、ヘモグロビン(Hb)値が下がります。

検査について疑問点があれば医師等に確認しましょう。